30歳過ぎて参加した土壌分析の勉強会をきっかけに化成肥料なしで土にこだわる農業を始めた田淵さん。
今では農業教室で若手を引っ張る存在になったご本人に話を伺いました。
– 田淵さんの農業経営の方針、販売先などを教えてもらえますか?
「すべては美味しいのために」を理念にしており、美味しいお野菜を作るにはやはり土づくりなので、もみがらを発酵させた堆肥や近江牛のゲンさん牧場の牛糞で堆肥を作るなどして、土の微生物を増やす農業に取り組んでいます。春はスナップエンドウ、夏はメロン、とうもろこし、翡翠ナスにとろーり旨なす、冬にはカリフローレ、ステックセニョール、コールラビ、ビーツ、オータムポエムなどなど、聞き馴染みのない野菜も多いですがどれも美味しいですよ。
– どういうお店に販売されているんですか?
草津市をはじめ、滋賀南部の直売所やスーパーの地場野菜コーナー等で販売してもらっています。「近江彩菜」のシールが目印です。あとは、飲食店などでもお使いいただいたり、メロンは大津や守山のケーキ屋さんでも使ってもらっています。
– 農業教室を始められたきっかけは?
今は外から農業をやりたいという人が来ても、ちゃんとやれる仕組みがないんですよね。農地を借りるのも難しいし、農地を手に入れても、作り方や売り方を学ばずに軽い気持ちで出来るものではないんです。
補助金がもらえると3年ぐらいはもつんですけど、それが切れた途端、もうできひんって3年で辞めはる人もいます。なので、今まで蓄えた知識をアウトプットしようと。
人に教えると、自分も学べることが多いですからね。
– 地域の関わり方で考えられていることはありますか?
やっぱり新規就農者のコミュニティへの最初の入り方ってとても大切なので、農業教室の生徒さんを近所の方々に紹介したり、会議とかに一緒に行って顔覚えてもらったりして地域との信頼関係を築いて貰えたらと思っています。それと、農家の高齢化問題はこの地域も他人事ではないので、この先空いてくるであろう農地を新規就農者に紹介出来ないかなども考えています。
– 今後、取り組んでいきたいことは?
この冬に新しい農舎が完成予定なんです。そこを収穫体験や青空レストランなど皆さんに楽しんで農業に触れてもらえるような場所にしたいと考えています。
あと、環境問題を考えて、地域で循環型となる農業がしたいと思っていて、ご家庭からのコンポストの受け入れや飲食店などから出るコーヒーかすなどの廃棄物の活用を考えています。そんな農業にご興味ある方はInstagramなどから気軽にメッセージください♪
– ご自身の出身地でもある草津の町へどのような思いがありますか?
今年第1子の坊ちゃんが産まれたので、坊ちゃんに誇れる面白い町であってほしいと思います。
僕は農業の事しか出来ませんが、いい町にしていきたいですね。
\近江彩菜/
@oumisaisai
\お野菜教室/
@oyasai_saisai
© 2020 草津まち歩き新聞.